COLUMN コラム

査定方法とチェックポイント

空き家の査定は、空き家ではない戸建てやマンションなどの不動産査定と同じで、机上査定と訪問査定があります。

●机上査定

机上査定は、建物の状態を見ないで、基本的なデータのみをもとに査定する方法です。所在地・築年数・面積・間取り・敷地に接している道路幅といった物件に関する情報と、周辺地域での不動産売買の状況などをもとにして査定が進められます。売却を検討し始めた段階でおすすめの査定方法です。

●訪問査定

訪問査定とは、査定を行う建物を訪問して、建物や土地の状態など詳細を確認して行う査定です。訪問査定の場合も、まず机上査定を行い、そのあと机上査定では確認できなかった実際の様子を確認します。建物や設備の状態、最寄り駅までの距離や環境、日当たりや眺望など細かい部分までチェックする、精度の高い査定方法です。

●築年数

不動産査定価格を左右する重要なポイントで、古ければ古いほど価値が下がります。建物は種類によって法定耐用年数が定められていて、木造は22年、鉄筋コンクリートは47年です。法定耐用年数にもとづいて、木造住宅の場合には築20年を過ぎた物件では、査定価格がゼロになることもあります。

●内装

内装はフローリングや壁紙の劣化状況や、使いやすい間取りかどうかということもチェックされますが、キッチン・お風呂場・洗面所など水回りの設備のグレードと状態、雨漏りやシロアリの被害の有無についてが一番のチェックポイントです。そのほか、遠隔操作などのホームオートメーション機能や床暖房など、設備が充実していると査定額が上がる可能性があります。

●外装

屋根や外壁の塗装がはがれていないか、破損していないかがポイントになります。腐食している部分があると査定への影響が大きいので、築年数が古い場合には注意が必要です。

●土地の状況

不動産を売却する場合、建物と土地は別々に査定されます。土地は面積と形状が重要です。広くて使いやすい形状だと査定額が高くなり、狭かったり形が使いにくかったりする土地は査定額が低くなります。

しかし、広すぎる土地は需要がないため査定額が低くなることもあります。そのほか、日当たりや眺望もチェックポイントです。また、土地に面した道路の幅も重要で、4メートル以下の場合には査定額が低くなります。

●周辺の環境

スーパーやショッピングモール、学校や病院など、商業施設や公共施設が近くにあれば、査定額は高くなります。最寄り駅までの距離や街灯の有無、周辺の治安なども査定に影響します。

なるべく高く売るにはどうしたらいい？

空き家を少しでも高く売却するためには、以下3つのポイントを意識してみてください。

●複数の不動産会社に査定を依頼する

空き家を含むすべての不動産に共通していますが、不動産会社ごとに査定額は異なるため、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。1社だけの査定だと高いのか安いのか判断できないため、複数社に査定を依頼して比較することが大切です。そして、なぜその査定額なのかを丁寧に説明できる不動産会社を選んでください。しかし、査定額で売却できるとは限らないため注意しましょう。

●空き家を得意とする不動産会社に依頼する

不動産会社では様々な物件が扱われています。不動産といっても、新築や中古のほかに、マンションやアパート、戸建てなど様々な種類があります。そのため、不動産会社ごとに特色があり、得意分野が異なるのです。空き家や事故物件といった特殊な不動産の売買に長けた不動産会社もあります。適切な査定をしてもらうためにも、空き家を得意とする不動産会社に依頼しましょう。

●できるだけ早く売却する

年数が経てば、当然築年数も古くなっていきます。築年数は古くなればなるほど査定額が下がります。建物の価値は、新築の状態がピークで、あとは月日の経過によって下がっていく一方です。木造の場合、築20年以上経過していると、ほとんど価値がないとされています。そのため、できるだけ早く売ることが、高く売却することにつながります。

査定の基本的な流れ

土地の不動産査定は、一般的に以下の流れで進みます。

●1．情報収集・書類の準備

土地売却の際は、不動産会社に依頼する前に、自分でできるだけ情報や書類を集めておくことがおすすめです。そうすることで、相談や売却をスムーズに進められます。

立地条件や隣家との境界線の有無、更地か古家つきか、相続した土地かどうかなど、その土地に関する情報をできるだけまとめることが大切です。

境界線が定かではない場合は、土地家屋調査士に依頼して明確にしておきましょう。本人確認書類や、登記・税金に関する書類など、自分で用意できるものは事前に用意しておくことも大切です。

●2．不動産会社を探す

一括査定サービスなどを活用し、依頼する不動産会社を選びます。不動産会社によって査定額が異なるため、複数社に依頼して比較することが大切です。また、なぜその査定額なのか詳細まで説明してくれる業者がおすすめです。

●3．媒介契約の締結

どの不動産会社に依頼するか決めたら、媒介契約を結びます。土地売却もほかの不動産と同じく、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類の契約があるため、適切な内容のものを選びましょう。

●4．売り出し価格の決定・売却活動開始

査定額などを参考に、希望も反映させた売り出し価格を決定します。価格が決まったら、売却活動が始まります。不動産会社がチラシを作ったり、インターネットに情報を掲載したりと、様々な方法で買い手を探していきます。

●5．価格・条件交渉

購入希望者が現れたら、売り出し価格で売れる場合もあれば、価格や条件の交渉をされる場合もあります。不動産会社と相談しながら、検討していきましょう。

●6．契約・引き渡し

買い手が決まったら売買契約を締結し、手付金を受け取ります。引き渡しの際に残りの代金を受け取り、土地を引き渡します。

異常がおおまかな流れです。引き渡しが終わったら、翌年には確定申告が必要になるので、忘れずに行いましょう。

なるべく高く売るコツ

長岡市で土地を売却する場合も、建物と同様に高く売るためのコツがあります。

●境界を定めておく

土地の境界を明確にしておくことがおすすめです。境界が不明確ということは、土地の面積があいまいだということになり、建築規制上のルールで売却価格が下がる可能性があるのです。

境界線が不明のままだと隣人トラブルの原因になりかねないので、購入希望者が見つかりにくくなります。

●相場が上がったときに売却する

建物がある場合には少しでも築年数が経過しないよう早く売却することがおすすめですが、土地だけの場合には置いておいても古くなりません。不動産の価格は変動するので、特に急いで売却しなければいけない事情がなければ、土地の相場が上がったときに売却するのがお得です。

ただし、不動産は所有しているだけで固定資産税が発生する点には注意が必要です。建物が建っていない土地のほうが、固定資産税は高くなるため、節税を考えるなら早めの売却がおすすめといえます。

●キレイに整えて見た目をよくする

物件の場合だと、築年数が浅いキレイな家のほうが高く売れやすいといえます。しかし、物件だけでなく土地も見た目をキレイにすることが大切です。ゴミが落ちていれば撤去し、雑草は抜いてキレイな状態にしておきましょう。